GLOSSARY
資金調達・経営管理でよく使われる用語を、税理士の視点からわかりやすく解説します。
Average Revenue Per User / 顧客単価
1ユーザーあたりの平均売上。月額課金サービスなら「月の売上 ÷ 有料ユーザー数」で出す。単価が上がっているか下がっているかを毎月見ることで、プロダクトの価値が顧客に伝わっているかの判断材料になる。
Angel Investor
創業間もない企業に個人で出資する投資家。VCより小規模で、数百万〜数千万円の出資が多い。エンジェル税制を使えば、投資家側に税制上の優遇がある。→ エンジェル税制の解説はこちら
Dilution
新たに株式を発行して資金調達したとき、既存の株主(創業者を含む)の持ち株比率が下がること。PMF到達前にエクイティ調達を行うと、企業価値が低い段階で株式を手放すことになり、希薄化の影響が大きくなる。
Gross Margin
売上から原価を引いた利益(粗利)が、売上に占める割合。「売れているけど儲からない」状態を見つけるための基本指標。サービス業なら外注費や人件費、SaaSならサーバー費用が原価に入る。
Outsourced CFO / Fractional CFO
正社員として雇うのではなく、外部の専門家が財務責任者の役割を担う形態。フルタイムCFOを雇う余裕がないシード期のスタートアップが、資金繰り管理や資金調達の判断を外部に委託するときに使う。会計事務所が「経営顧問」として提供するケースもある。
Churn Rate
一定期間に解約した顧客の割合。月次チャーンレートなら「その月の解約数 ÷ 月初の顧客数」で算出する。この数字が下がっているなら、プロダクトが顧客に定着し始めている兆候。PMF到達の判断材料の一つ。
Debt
借入による資金調達。銀行融資や日本政策金融公庫の創業融資が代表的。返済義務がある代わりに、株式を渡す必要がないので持ち株比率が変わらない。→ エクイティと比較して検討することが多い。
Due Diligence
投資家や金融機関が、出資・融資の前に行う調査。財務諸表の正確性、事業計画の妥当性、法務リスクなどを確認する。決算が正しく組めていないと、DDの段階で信頼を失う。
Burn Rate
毎月どれだけの資金を使っているか。「月の支出 − 月の収入」で計算するネットバーンレートと、支出の総額だけを見るグロスバーンレートがある。ランウェイを算出するための基礎になる数字。
Product-Market Fit
プロダクトやサービスが市場のニーズに合致して、「売ろうとしなくても売れていく」状態。スタートアップが生き残るための最低条件とされる。解約率の低下、リピート率の上昇、口コミ経由の問い合わせ増加など、複数の数字の改善が重なったときにPMFに到達したと判断する。
Monthly Recurring Revenue
月額課金で毎月繰り返し入ってくる収益。SaaSなどサブスクリプション型ビジネスの成長を測る基本指標。新規契約・アップグレード・解約の3つの動きを分解して見ることで、事業の健全性が分かる。
Runway
手元の資金で事業を続けられる残り月数。「現金残高 ÷ 月間バーンレート」で計算する。ランウェイが短くなるとPMFを目指す時間が足りなくなるため、スタートアップにとって最も重要な管理指標の一つ。
Life Time Value
1人の顧客が取引を開始してから終了するまでに、累計でもたらす売上(または利益)の総額。「顧客単価 × 平均取引期間」で概算できる。LTVがCAC(顧客獲得コスト)を上回っていなければ、顧客を獲れば獲るほど赤字になる。
Customer Acquisition Cost
1人の顧客を獲得するためにかかった費用。「広告費+営業人件費などの獲得コスト ÷ 新規獲得顧客数」で算出する。LTVとセットで見て、事業が持続可能かどうかを判断する。
Venture Capital
スタートアップに出資する投資ファンド。エンジェル投資家より大きな金額(数千万〜数億円)を出資し、IPOやM&Aによるリターンを目指す。出資の見返りに株式を取得するため、創業者の持ち株比率に影響する。
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